わたしたちは仮説の世界で生きている?
「自分たちが生きている世界はコンピュータによって作られた仮想現実」
これはあの有名な映画『マトリックス』の世界観ですね。
マトリックスの世界では、人間の本体は頭にケーブルのようなものが繋がれ
カプセルのような物に入れられ意識のみが仮想現実で暮らしているというものでしたが
実際にわたし達のこの現実が仮想現実ではないと言い切ることができるでしょうか?
わたし達が生きているこの世界は"仮想現実ではない"というのも一つの仮説であり
わたし達が行きているこの世界は"仮想現実である"というのも一つの仮説です。
どちらも確たる検証が出来ないため、"どちらも仮説である"と言えます。
わたし達の世界にはこのような仮説が溢れています。
例えば、 バブルの時代には土地の値段は絶対に下がらないと言われていました。
しかし、バブルが崩壊すると土地の値段は下がるという結果をもたらしました。
つまり"土地の値段は絶対に下がらない"という考え方は仮説だったわけです。
現在では少子高齢化がすすみこのままいけば土地に対する人間の割合が低くなっていくため 、
土地の値段は下がると言われています。 しかし、この考えもただの仮説でありもしかしたら、2030年には急激なベビーブームが到来し 人口増加へ向かい土地の値段は右肩上がりになるかもしれません。当然これも仮説です。
また、万有引力の法則で有名なニュートンの"絶対時間と絶対空間" は古典力学が発展するための理論基盤となっていました。
この"絶対時間"という考え方は
「絶対時間はいかなる観測者とも無関係に存在し、いかなる場所でも一定の速さで進んでいく」 というものです。
当時の人々はこの時間はいかなる状況下においても、どんな人にも一定のスピードで 流れているという理論を信じて疑わなかったに違いありません。あるいは現代においても そのように考えている人もいるかもしれません。 しかし、この"絶対時間"も仮説に過ぎなかったのです。 みなさんもご存知のアインシュタインの相対性理論。 この理論の中で、"光の速度より速く動くものはない"という仮定のもとでは "光に近い速度で動くものは時間が遅れる"というものがあります。映画『猿の惑星』もこの理論ですね。 つまり、時間は絶対ではなく条件によっては流れるスピードが違ったのです。 しかし、ここでももう一つ仮説が登場しています。 "光の速度より速く動くものはない"という仮説です。本当によりも速く動くもの存在しないのでしょうか? 実は、光より早い「タキオン」という粒子の存在が仮定されています。 この粒子が存在するならば相対性理論の仮定も崩れてきます。 しかし、あくまでもこのタキオンという粒子の存在も実際には確認されていないため 存在するかもしれないという仮説にすぎないのです。 このように、わたし達の世界は仮説で溢れているのです。 もしかしたら、1+1は2じゃないかもしれないし、わたし達が生きている世界はコンピュータによって 作られた仮想現実かもしれません。 わたし達が日常的に用いている学校等で学んだ知識や経験も全て仮説ばかりなのかもしれません。 このような世界に溢れた仮説が仮説であるということに気づくためには、日々全てのものが仮説 かもしれないという思考をする訓練をする必要があります。 わたし達のサークルではこのように、日常に潜む仮説について テーマを持ち寄りディスカッションをして仮説を仮説だと考えられるようになるための訓練をしています。
・思索力を鍛えたい人
・ディスカッションの練習をしたい人
・仮説を見破り正しく現象を見ることができるようになりたい人
・他の人とは違った角度で物事を見ることができるようになりたい人
こんなひとを募集しています。 あなたもわたし達と一緒に世界に溢れている仮説を見破ってみませんか?